色彩設計研修会@株式会社福地組さま
- ganagao
- 2024年12月25日
- 読了時間: 7分

CMでもお馴染みの株式会社福地組様にて
12/12に色彩設計研修会を担当いたしました。
研修内容は医療・教育・介護など建物の特徴別にユニバーサルデザインや
カラーバリアフリーなどの観点から色彩設計のお話しさせていただきました。

ご参加いただいた皆様から頂いた
貴重なご質問をブログでご回答させていただきます。
◆Question 1
表現力を身につける方法、おすすめの勉強方法があれば聞きたいです。
私は圧倒的に研修やカウンセリング事業での経験がお施主様の対応方法で役立っています。
例えば人の感情についてのボキャブラリーを増やすだけでも、
受け止め方が変わります。
お施主様は建物という商品を通してそこで過ごす時間や経験を購入しています。
ぜひ人の感情や心理学について、ご自身の興味のある部分から学んでみることをおすすめしますよ!
後は色について知ることは、感情をデザインに乗せることです。
ぜひ一つ一つの色がどのような意味や感情を伝えることができるのか、
興味を持っていただけると幸いです。
楽しく奥深い色の世界が広がっていますよ〜!
◆Question 2
事例での説明にて更にポイントを学べれば言葉のチョイスが変わり、
施主との良好な関係が築けると思いましました。
言葉の言い換えや伝え方についてもっと知りたいです。
こちらについては、私はアドラー心理学の「リフレーミング」という方法が役に立っています。
リフレーミングについてはこちらの記事にまとまっていますので、
ご覧になってみてください。
研修中にも「安っぽくなってしまいますよ」という表現を
どのようにソフトに施主にお伝えするかという話題が出ましたね。
あとはお施主様のご提案をプロの立場で提案する際には、
この配色や資材を選んだ意図をお伺いするようにしています。
そこは否定せずに、「だとすれば、これなんかいかがですか?」と選択肢をいくつか提示して
お施主様の反応を伺います(^^)
言い方、伝え方一つで案件が通ったり、こじれたりしますからね!
工期をしっかり間に合わせるためにも大切な技術ですっ!(笑)
◆Question 3
一つ思ったことが色が与えるイメージは世界共通なのか?ということです。
ちょっとした興味です。
日本人向けの色だけじゃなくて外国人向けの色のトーンも知りたいです。
今回の研修でご紹介したような色彩生理学に関わる内容は、
色が人体に与える影響なので、おおよそ共通と思われます。
※実際に海外での研究などを参考にお話しているものもございます。
ただ、文化圏や宗教上の理由から心理的に違った捉え方になる色はあります。
例えば「黄色」などは仏教圏の国では崇高な色、高貴な色として扱われますが、
キリスト圏の国ではイエス・キリストを裏切ったユダを示す色とされることも。
外国人向けの嗜好色(しこうしょく)についても
今では様々な書籍やサイトがまとまっています。
国ごとの配色を学ぶにはその国がどこの植民地だったのかなどもとても影響されていたりします(^^)
建築においてはお施主様の好みとしてだけではなく、
日本人向けの建築でも「北欧風な」「ベトナムのような」「アメリカンヴィンテージな」など
色で表現できるとまた広がりますよね〜!!
また一人一人のこれまでの経験やトラウマ、思い出などによっても
好きな色が異なるので、まずは目の前のお施主様の好みを
しっかりヒヤリングすることを大事にしていますよ(^^)
◆Question 4
色からの心理的影響(特に子ども)・パーソナルカラー
またセミナーがあれば参加したいです。
子どもたちへの心理的な影響については、
こちらのページから過去の記事もご覧になれますのでぜひ参考にされてみてください。
パーソナルカラーについてはこちらに情報まとめております。
個人的にお勉強いただくことも可能です(^^)
お気軽にお問い合わせくださいね。
◆Question 5
どこから決めると決まりやすいか手順を教えて欲しいです。
→色や素材を決める時に時間がかかる。
施主がイメージできない時の対応方法
→パース作成以外で教えて欲しいです。
部屋のどこに色を入れたらいいか迷った際の決め方。
色選びのコンセプトの決め方。
建物の配色を決めるのはパズルを解くような作業なので、
確かにどこから決めるかはいつも難しいですよね。
私は毎回「オリジナル」つまり「今回の案件にしかないこと」を大切にしています。
・お施主様が特に思い入れがあるところ
・今回一緒に施工するチームだからこそ実現できること
・資材が安く対応できるところ
・使ってみたい資材
など本当に案件によってそれぞれ違いますが、
まずはそれを活かせるように考えてみます。
また、私が担当させていただくときには必ず「カラーコンセプト」を作成させていただきます。
イメージしている写真などを入れ込んで、
お施主様とパースに入る前に五感で共有します。
そこにはインテリアのイメージだけでなく、
感覚や感情(のびのびと自然の中で腕を上げている女性の写真など)を入れ込んで
出来上がる空間にどんな感情を期待しているのか確認していますよ(^^)!
【感想】
・色を決める時に、なんとなくで決めていましたが基礎知識や色が与える影響があるということを学んで、
これからは説得力のある色決めをしようと思いました。
・カラー提案を行う際の説得力のある伝え方って本当大事だなと改めて思った。
なぜこの色(素材)にしたかを意味を持って伝えるだけでより決まっていきそうだなと感じた。
・カラーが持つ力、心理的に与える影響を理解して提案に生かすこと、
色で様々な仕掛けが出来ることを学んだ。
提案に説得力が出せるように実践に生かしたいと感じた。
・「色彩設計」という言葉を初めて知りました。
痛みを和らげる色や、体感が変わるなど色から受ける影響が大きいことが勉強になりました。
生活の中や仕事でも活用したいと思います。
プライベートで手話を学んでいるので活用していけると良いなと感じました。
・今まで色を選ぶ作業は、お客様の好みからスタートしてイメージ等で組み合わせていましたが、
そこに色の特性を踏まえた提案ができれば良いなと思いました。
・色の合わせ方を学べるのは良かったです。
心理的に合う色だったり、高齢者向けの色だったり設計にすごく役に立ちます。
・施設案件に対して、何となくおかしくない組み合わせを感覚的に行っていたので、
それをオーナー様に説明する時に言葉の選び方が難しかったが、
説得力のあるワードをプラスすることで自信を持って提案していきたい。
・良かったです。言語化する部分にて学びも多かった。
・自分の好みやエゴで色を決めていたが、場所や利用者に応じて色を選択することを学べました。
・施主に提案する時におすすめのものに対してどのくらい説得力があるかで
伝わり方が180度変わってくると実感しました。
語彙力を身につけて施主に納得して自信を持ってお選びいただくためにも頑張りたいと思います。
色の組み合わせや高齢者の色の見え方による工夫などとても勉強になりました。
・先生の施工事例を元に、依頼を受けた時から提案し決定していく流れ、
まとめ上げていく際の方法なども伺いたいと感じた。
相手、施主が選定した理由をしっかり受け止めることが一番大事だと
改めて実感できたのでありがとうございました。
・伝え方の所でワード、持っていき方、プレゼンの作り方、方向性を決めてもらう方、
外観を提案したけど無難と言われたがどうしたらよかったのかと前例を基に、
アドバイスをもらえたりしたらもっとよかったと思った。(願望)
今回は3時間の研修内容でしたので、また聞き足りない部分も多かったと思います。
また引き続き、対応法やもっと具体的な配色法など一緒に学んでいけましたら幸いです。
ご縁をいただきありがとうございました!
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