
講演会の後のアンケートにこんなご質問をいただきました(^^)
● 人が嘘をつく心理について知りたいです。
なぜバレるとわかるのに人は嘘をつくのでしょうか?
バレないと思っているから嘘をつくのでしょうか?
子どもも大人もなぜ嘘をつくのか?
約束を守れないのか?不思議です。
よければお答えお願いします。
私たちは子どものころから
「嘘をついちゃダメよ」と教えられてきました。
嘘をつくことは悪いことなのでしょうか??
大人・子どもに関わらず、
多かれ少なかれ、人は嘘をつきます。
その心理状態を「アドラー心理学」の視点から
考えてみましょう(^^)
実は、私自身も子どもの頃、
嘘をついてすごく後悔した記憶が残っています。
お友達の100円玉を取って、
「これ私が落とした100円玉だー!!」
と嘘を言ってしまったのです。
(なんてジャイアンなっ><!!!)
記憶の中では、それで30分程この100円玉を自分のものにしようと、
あーだこーだと言い訳を重ね、
結果友達からこの100円玉を奪ってしまったのです。
(後に引けなくなった気持ちもよく覚えています)
結局はお友達のお母さんから私の母に伝言が行き、
きちんと叱られ(笑)お友達に返しにいきました。
いやー、、、
これは誰がみても怒られてしまう出来事ですよね。
返したとはいえ、恐喝ですもの。
本当にそのときの友人には申し訳なく思っています。
さて、この嘘。
「アドラー心理学」ではどう考えるのでしょうか??
キーワードになるのが「目的論」。
「行動には必ず目的がある」という考え方です。
当時の私の目的を思い出してみると、
・駄菓子屋さんでお菓子を買いたかったから
・いい子に思われたかったから
の2つが該当します。
きっと私の母は「駄菓子を買いたいから100円欲しい」と言えば、
怒らずにくれたと思います。
でも私はいい子に思われたかったので、
それを言いたくありませんでした。
(今考えるとよくわからない意地ですが 笑)
このように、行動には必ず目的があります。
嘘をつくというのは、
自分の価値や評価が危うくなったときや、
自分に自信がないときにつくと言われています。
いわゆる「自己防衛」なんですね。
つまり「どうして嘘をつくんですか?」の答えは、、、
「あなたが怒るから」なんです。(!!!)
もしあなたの子どもや家族、周りの人が嘘をついたとき、
「嘘をついちゃダメでしょ!!」
「嘘はダメなんだからダメよ!」
「本当のことを言えば怒らないのにっ!!!」(←怒ってる 笑)
と頭ごなしに伝えても、
なかなか改善してくれません。
まずはどういった目的で嘘をついてしまったのか、
それをされてあなたがどう思ったのか、
今後はどうしたらよいのかを伝えてあげるようにしましょう。
仮に私が、過去の私のお母さんだったとして、
お友達から100円玉を取ってしまったことや、
嘘をついたことを注意したいときにはこのようなイメージで伝えます(^^)
母「◯◯ちゃんのお母さんから100円玉をあなたに取られたって聞いたんだけど、どうなの?」
子「だって、あれ私が落とした100円玉だったんだもん」
(どうしてそう判断したのか詳細を聞いてもし嘘だとわかったら)
母「どうしてそんなに100円玉が欲しいと思ったの?」
子「・・・駄菓子屋さんでお菓子買いたかった。」
母「でもあの100円玉は◯◯ちゃんのものよね。
◯◯ちゃんも怖かっただろうし、困ったと思うよ。
こういうときはどうしたらよかったんだろう?」
子「・・・ちゃんとお母さんに相談すればよかった」
母「そうだね。そしたらちゃんとお母さんも100円玉渡すし、
一緒に買いにいくこともできたかもしれないね。
じゃあ、まずは一緒に◯◯ちゃんに返してごめんなさいしてこようか」
といった流れです。
直接的に「嘘はダメ!」というよりも、
その子の「嘘をつくよりも話せば理解してもらえる」という経験を積み重ねる方が大切なのです。
相手が大人でも一緒です(^^)
旦那さんが残業だと嘘をついて飲み会に行っていたとしても、
「ねぇ、なんで嘘つくの?もう信頼出来ない」
と言ってしまうと、
旦那さんの不安はより強くなり、余計に嘘をついてしまうのです。笑
「どうして(どういった目的があって)残業だって嘘をついたの?」
と気持ちを確認をしてみましょう。
相手が受け入れてくれるとわかっていれば、
人は嘘をつく回数がぐっと減ってきます。
自分でも悪いことをしたとわかっているから嘘をつくのです。
※本当に飲み会を減らして欲しいときには
アドラー心理学のお願い口調(3章で学びます)を実践してみるのがオススメですよ(^^)
嘘は悪いように思えますが、コミュニケーションには必要なスキル。
「どういう目的で嘘をついてしまったのか」
に注目してあげると問題解決につながりますよ。
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